第2回オーストラリア派遣2 シドニー編1 | ||
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●3月27日 水曜日 第5日目 晴 | ||
今日の起床は6時。8時30分までに朝食・撤収・清掃を終え、朝礼および閉営式を行う。9時前に本部員がバスでやってきて、9時に出発。バスはグリフィン湖の西岸からシティ・センターを通り、ヒューム・ハイウェイをシドニーへと向かう。11時10分にサービスエリアに到着し、そこで班ごとに30分間のランチタイムをとる。そこにはサンドウッチショップと反対車線のマクドナルドがあり、スカウトたちは好みの方へ行ってランチをとっていた。 途中のパラマッタで、緊急・連絡用にレンタカーを借りる。これを国際免許を持っている中島隊長が運転し、村田副長がナビゲーターをする。レンタカーはバスの後ろを走るのだが、信号に引っかかって何度もバスを見失ってしまい、その都度地図とニラめっこしながらバスチェイスするのだ。途中スカウトグッズ・ショップに寄るが、レンタカー部隊は駐車スペースを探してうろうろしているうちに、出発時間になってしまい買いそびれる。それからニュー・サウス・ウェールズ連盟を表敬訪問し、BPの剣や活動の写真等を見学する。そしてシドニーの北西部にあるペナント・ヒルズにあるBPスカウト・センター、そう今日からのキャンプ地に16時に無事到着。すぐにスカウトたちは昨年と同じギルウェル・フラット3に荷物を運び、早速設営を開始する。さすが2度目の設営なもんでスカウトたちは手慣れたもので、あっと言う間に設営完了。そして16時45分からメイン・フラットで開営式を行う。それから近くの「フランクリンズ」というスーパーマーケットに全員で下見を兼ねて食料の買い出しに歩いて行く。17時30分にスーパーに着くが、ほとんどのテナントは閉まりかけていた。が、メインのスーパーはまだ開いていたので、急いで買い物をした。18時50分にBPセンターに戻り、キッチンで夕食の準備に取りかかる。本部の今夜のメニューはポトフである。 夜にNSW連盟のボブ・マクドナルド国際コミッショナーがやってきて、今後のここでのスケジュールの打ち合わせをする。そしてこのセンターのデービス場長が来てくれた。同時に班長会議をしてスカウトたちは食事、本部員は、明日のプログラムとスケジュールの協議をする。打ち合わせが終わってから食事となったので、本部員の食事が終わったのは午後10時近くになっていた。 | ||
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●1日だけのキャンプだった | ●場長に別れの挨拶 | ●NSW連盟を表敬訪問 |
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●BPキャンプセンター | ●早速設営、すぐに完了。 | ●設営完了報告 |
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●毎日の食料の調達 | ●毎晩の班長会議 | ●連盟の役員ボブが来訪 |
●3月28日 木曜日 第6日目 晴 | ||
今日も起床は6時である。スカウトたちは洗面・整頓、朝食、点検、朝礼といつものキャンプのスタートである。副長が点検をしている間に、隊長と種田団員とで国旗ポールをたてる。今年は朝礼には団員は出ず隊だけで行うことになった。今日の隊の活動目標は「オーストラリアの自然に触れる」とする。 今日のメイン・イベントはペナント・ヒルズ・パークの自然観察ハイキングである。昨日来てくれたボブの指導で決めたコースを行く。地図を渡しコースを説明し、緊急連絡先と連絡方法を伝えて班ごとに10分間隔で出発。最初の班が9時にスタート。キャンプ場奥のチャペル脇から続くハイキングコースに向かう。キャンベラのような草原ではなく、ユーカリの林の中、かわいい花やキノコやシダ類が生い茂るボーイスカウト・クリーク沿いのトレッキング・コースをクリークの右岸・左岸と進むとラーンコーブ・リバーに突き当たる。そこを右に曲がり川の下流に向かって歩いた。 しばらく行くと全班とも道の分岐にかたまっていた。どうやら道を見失ったらしい。実際にはその直ぐ手前の右岸に進むべき道があったのだけれど、「エッピング方向」と書かれていたために「それは違う」ということになってしまったらしい。実は我々リーダーもスカウトたちに気を取られて見逃してしまったのだ。地図を見て?スカウトたちが協議した結果、そのまま進むこととなった。が、行けども行けども右に分岐する道はない。 どうもおかしいということでスカウトたちに尋ねてみると、前述の道のことが判明したのだった。ここまで来てさっきのところまで戻るのはきつい。しかも川は渓谷の様相を示しはじめている。道から川面までは30mほどの高さがあり、容易に向こう岸に渡れなくなっている。地図を見るとずいぶん先まできてしまっており、このあたりで対岸に渡らなければどんどん離れていってしまうことがわかった。谷向こうに行く道を鈴木スカウトが見つけ、全員で勇気を出して行くことにした。谷を渡ってガケを上ると、そこは学校のグラウンドだった。そしてウォータールー公園の中を通って公園はずれにある学校の建物の裏手でランチタイムにする。 みんな疲れてお腹がすいていた。スカウトたちはお弁当のサンドウィッチを食べる。しかしリーダーたちは、お弁当を持っていなかった(作るヒマがなかったのと午前中で帰還予定だったため・・・・甘かった)。建物の換気扇からは美味しそうな食べ物のにおいがする。どうやらそこは学校の給食室?のようだ。ますます腹が減ってくる。空きっ腹にこたえる。やさしいスカウトたちはそんなリーダーの姿をかわいそうに思ったのか、お弁当をわけてくれた。うれしい、こんな時の心遣いほど心に浸みるものはない。が、彼らも自分の分だけしか持ってきていないのだ、空腹にたまりかねた石山団員が歩いている人をつかまえてショップの所在を確認したところ、なんと我々がいたのはショッピングセンターの直ぐ裏手だったのだった。リーダーは我れ先に走って食べ物を買いに行った。やがて満腹になったスカウト&リーダーは、疲労回復のために1時間ほど休憩し、12時30分、最寄りのエッピング駅へと歩き出したのだった。 約4・の道のりをエッピング駅に向かう。体力に自信のない種田団員と体力が衰えている中島隊長が遅れている。駅前商店街に着き、右手に駅が見えているのに先頭はしっかり見過ごして駅前を通り過ぎてしまう。しんがりの2人+αスカウトはそれに気づき先頭に伝えたいのだが、既に相当先に行ってしまっている。なるほど道に迷うわけだ。街の様子を見りゃ判るだろうが・・・・と思い、そこで待つことにする。やがて気がついた先頭集団が戻ってきた。ぺナントヒルズまでは$1.80、14時15分発の電車で7,8分でペナントヒルズに到着する。BPセンターに着いたのは14時45分だった。今日の買い出しは疲れていたので車で行くことにした。4時に駐車場集合ということで、一旦解散となった。 夜は隊営火である。これは「営火の達人」委員会(横山、岡部、古矢)が運営する。担当は村田副長だ。7時30分、委員が団員・リーダーを迎えに来てくれ隊営火が始まった。リバース横山の司会で班の出し物、リーダーの出し物、団員の出し物と続き、夜は更けていった。 明日は1日観光だ。班長会議をして団会議をして11時過ぎに寝る。GOOD NIGHT. | ||
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●朝の点検 | ●ハイキングに出発 | ●ユーカリ林の中の道 |
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●進めや進め | ●道に迷いました!! | ●ようやく昼メシです |
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●帰り道は遠かった | ●電車は楽です | ●疲れたけどファイヤーは燃えます |
●3月29日 金曜日 第7日目 晴 | ||
今日は1日観光である。そろそろ制服が異臭を放ってきたので、今日は制服の洗濯日とし、朝のうちに洗濯をすませた。そのため私服での行動となった。今日の活動目標は「オーストラリアの大自然に浸かる」である。 朝6時、いつものように起床。食事と清掃、点検と朝礼を行う。8時50分にバスに乗りセンターを出発。まず最初にフェザーデール・ワイルド・パークに行った。 9時30分到着。ここではコアラを実際に抱けるのだ。とは言ってもコアラはストレスを発散できないらしく、抱くことによってたまるストレスで体調を崩すらしい。そこでこの動物園では、コアラのぬいぐるみに本物のコアラを抱かせ、そのぬいぐるみごと人間が抱いてストレスを最小限に抑えるようにしていた。他にも蛇を首に巻いてみたり、ワラビーに餌をあげてみたりと実際に動物に触れることができた。そこで事件発生。オクトパス班の古矢がワラビーにちょっかいを出してケリをくらってしまったのだ。体長50・程のワラビーとは言え、ケリの威力はすさまじく、古矢のメガネは粉々に砕け散った...いや壊れてしまった。さてこの動物園には、タスマニアンデビルとかウォンバット、火食い鳥など、オーストラリア特有の動物がたくさんいた。が、残念ながらカモノハシはいなかった。 1時間程でここを出発。バスは高速道路を西へと向かう。11時40分にブルー・マウンテンズ国立公園のカトゥーンバにあるフェアモンド・リゾートに到着。ここは5つ星のリゾートホテルで、今日の昼食はここでのバイキング・ランチである。 1時にエコーポイントと呼ばれる展望台に行き、ブルー・マウンテンズの雄大な景色を堪能する。すぐ前にはスリー・シスターズと呼ばれる奇岩があった。今回はここからの見学だけでなく、実際にそこを通りサイクロラマポイントまで行くプリンス・ヘンリー・ウォークを歩くのだ。堀江団長と武田副団長はバスで終点に向かい、若生団員以下、残りの全員で行く。はじめはゆったりとした下りの道だったが、次第に絶壁にはりつくような道になりハシゴや急な階段ばかりになった。スリーシスターズへは「蟻の戸渡り(長野県戸隠にある急峻な尾根)」状態となり、村田副長は完全にビビって泣き顔になっている。さらにそこから何百段という地獄の梯子段を下りていく。下りきってしまうと、そこは断崖の途中を廻る平坦な道であり、またのんびり進むことができた。カトゥーンバ滝を通り、サイクロラマポイントから急斜面を下ってくる「シーニック・レイルウェイ」通称トロッコ列車の終点に出る。そこからの景色も格別であった。そしてシーニック・レイルウェイに乗り絶壁を上ってバスが待つサイクロラマ・ポイントに到着した。ハイキングコースは約1時間2.5・程度だった。 3時35分にそこを出発、BPセンターに5時15分に到着。すぐに買い出しに行く。今夜はサウスホーンズビー1団との交歓会があり、7時30分に迎えがくるので、それまでに食事をして片づけまでをしなくてはならないのだ。 午後7時30分、ボブの車を筆頭に迎えに来た5台の車に分乗して約10分程北にあるサウスホーンズビー1団のスカウトハウスに、若生・石山・種田団員と隊リーダー・スカウトが向かった。団長・副団長は州連盟の役員との懇談会へ行っている。簡単なセレモニーがあって、若生団員がお礼のスピーチをし、早速ゲーム大会に突入。どうやらどこもゲームが好きなようだ。まずはインドアクリケット、そしてクラブ(蟹)サッカー、ボール当てと続く。ひと休みしてタッチ・バーゲーム。このゲームではどんどん脱落していき最後には鈴木とホーンズビー・ベンチャーの一騎打ちとなった。思いっきり遊び・楽しんだ1時間半であった。最後にホーンビー・ベンチャーの記章と派遣団チーフを交歓し、9時30分にBPセンターに戻った。 今日はここで終わらない。スカウトたちはダイニングルームで明日の班プロジェクトの最終仕上げをするのである。その傍らでは、中島隊長と堀江団長、武田副団長がまじめな顔で話し合っている。班プロジェクトの実施の是非を巡って意見が衝突していたのだ。安全面に不安があり実施を危惧する団員側とそれでも敢えてスカウトの対処能力を認めて推進したい隊長とで1時間に亘りケンケンガクガクとやっていたのだ。結局は若生団員の「各班に副長を同行させ、パスポートは派遣団側が預かる」という折衷案を双方が了承して班プロジェクトは実施することになった。団員にしても隊長にしてもスカウト達に素晴らしい経験をさせたいという気持ちには違いはないのである。この夜、スカウトたちは自分達だけで計画したプロジェクトの実行ということで、12時近くまで一生懸命計画書を作っていた。明日はいよいよスカウトだけで出発だ。 | ||
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●動物園で蛇にさわる | ●動物園でワラビーにえさをやる | ●スリーシスターズ |
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●蟻の戸渡りだぁ | ●悪魔のはしご段 | ●こんなトコロを降りていきます |
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●疲れたよー、でも楽しかった | ●オージー棒倒し | ●セレモニー |
→●シドニー編2に続きます |