ボーイスカウト阿見第1団に関するQ&A

 

スカウトになるには、どんな手続きが必要ですか?

 スカウトになるには2つの手続きが必要になります。
 1つ目は、ボーイスカウト日本連盟に加盟すること。この事務手続きは、阿見第1団を通じて行います。日本連盟に加盟するということは、その組織を構成する茨城県連盟、茨城第5地区、そして阿見第1団に属すると同時に、世界中の2億6000万人のスカウトの仲間になることです。

 もうひとつは、「私はスカウトとして、将来他の人を支援できるようしっかりやっていきます」ということを、団の他のスカウトやリーダー、保護者、そして自分自身に自発的に「宣誓」することです。それを「ちかいをたてる」と言います。

 この2つを行ったときにはじめてスカウトとして認められ、仲間に入ることができます。

いつからスカウトになれるのですか?

 このスカウト運動は、幼稚園の年長の9月から大学生(25歳)までの長期にわたって、年齢に応じた区分(部門)で行われています。その節目が、幼稚園年長の9月(ビーバースカウト隊入隊時)、小学校2年生9月(カブスカウト隊入隊時)、小学校5年生9月(ボーイスカウト隊入隊時)、中学3年9月(ベンチャースカウト隊入隊時)、高校卒業(ローバースカウト隊入隊時)です。この募集は、毎年6月から7月に定期的に行っています。

 定期募集以外でも見学や入隊は随時行っていますので、随時スカウトになることができます。

ボーイスカウトの活動ってどんなことをするのですか?

 実に様々な分野の活動を行っています。というのは、ボーイスカウト運動の目的が「社会に役立ち、道を切り開いていく立派な社会人の育成」だからです。「立派な社会人」と言うと漠然としていますが、それを「自分自身で判断し、決定して人生を切り開き、また積極的に状況を察して他の人を助け、そして自分が引き受けたことを責任もって成し遂げるために、結果を予想して決断し、しっかりとした価値観を持って生きていくように努めながら、自分の志や理想を持ち続ける」ことのできる人間と位置づけ、そのような人材を育て、社会でリーダーシップがとれるよう、世の中に送り出すことが、ボーイスカウトの主な目的なのです。

 そのために、小さい時から、いろいろなことを活動プログラムを通して体験していきます。その過程において、成功したり、失敗したり、耐えたり、やり遂げたり、協力したり、分担の責任を果たしたり、分かち合ったり、励まし合ったり、リーダーシップをとったり、観察や推理をしたり、自分を表現したり・・・を仲間と相互に関わりながら体験し、成長していくよう導きます。その結果、困難や障害を克服する知恵と技能や精神、創意工夫をする能力を身につけたり、仲間との関係を築いたり、結果を予測しての行動・決断を自らの体験から導き出すことができるようになっていきます。

 それを体験する場が、野外でのキャンプやハイキングであり、また隊集会なのです。そして動機付け、方向付けをしているのが「活動プログラム」なのです。ボーイスカウト運動では、それを年代に応じて設けた部門ごとに、その年代に応じた特色ある方法で実施しています。

 ですから、スポーツ少年団等のように、短期間で成果があらわれたり、また、レギュラーになるといった目に見える具体的な目標は立てにくいのです。それぞれの部門だけに所属しても、もちろん成果はありますが、やはり、ローバースカウトまで続けて初めて、大きな成果は現れると思います。

 話は戻りますが、各隊では、上記の成果を求めて、またスカウトの好奇心を満たし、知的・身体的成長を促すことを目標に、隊の指導者も知恵を絞っていろいろな活動をスカウトと共に楽しみながら行っています。

 また、ボーイスカウトは基本的に野外での活動を行っています。サッカーや野球と違うのは、自然というフィールドの中での「生活」があるという点です。コミュニケションや主体性といった、人間の成長に必要な体験を積むことは、野外活動がいちばんなのです。自然とふれあうことで、生きる力であり、生活力が身についてくるのです。ボーイスカウトがキャンプを重視しているのは、そういう理由もあるのです。

「ちかい」と「おきて」ってどういうものですか?

 前にも述べましたが、ボーイスカウトになるためには「ちかい」をたてなければなりません。「ちかい」と書くと何やら仰々しいものにも思えますが、これはスカウトとしての在り方を示したもので、それを受容しその実行を自らの意志で決め、宣誓することで、スカウトの制服を着て活動が初めてできるという、とても大切なものです。「自分の意志で決め宣誓」することは、「ちかい」そのものが非常に高いところにある目標ですので、それに近づくのために常に努力し続けることが求められます。

 また、スカウトになると「おきて」も守らなくてはなりません。「おきて」とは、スカウトとしての行動の指針をあらわしたものです。良き社会人になるために必要な資質を具体的に挙げたものです。これらを実行・実践していきながら、当たり前にそれができるように自分自身と向かい合い、自分自身の成長に関与しながらきちんとした意識をもって取り組んでいくが求められます。当然、指導者もそのように関わり導いています。

 この「ちかい」も「おきて」も、語尾は「ます」「である」のように自発形となっています。決して「〜でなければならない。」とはなっていません。これは非常に大切なことです。このボーイスカウト運動は、この運動の理念を受容した上で、自らの意志すなわち「自発活動」により参加をすることが原則となっているためです。

 カブスカウトやビーバースカウトの年代には「ちかい」と「おきて」の文言は難しいため、また、その年代に身につけるべき指針や性質を示す必要があることから、特に「カブのやくそく」と「カブ隊のさだめ」、「ビーバーのやくそく」と「ビーバー隊のきまり」を設けています。

 また、「この運動に参加」するということは、継続して参加するということです。特にボーイ隊では「チーム(班)」を作って、そのチームを基盤とした教育活動を行っています。これは、各チーム員がそのチーム内である役割を担い、それを責任を持って実行するために取り組み努力することで、自らとチームの両方を高めていいきます。そして複数のチームで競い合うことにより、さらにそれが促進されていきます。それは、チーム全員が揃って初めて成り立つものです。参加に当たっては、そのチームの一員になるという意味をご勘案ください。

●ちかい●おきて
私は、名誉にかけて次の3条の実行を誓います。

1.神(仏)と国とに誠を尽くしおきてを守ります。
1.いつも、他の人々を助けます。
1.からだを強くし、心をすこやかに、徳を養います

1.スカウトは誠実である。
2.スカウトは友情にあつい。
3.スカウトは礼儀正しい。
4.スカウトは親切である。
5.スカウトは快活である。
6.スカウトは質素である。
7.スカウトは勇敢である。
8.スカウトは感謝の心を持つ。


宗教団隊? 軍隊予備軍?

 「宗教」団隊ではありません。ただボーイスカウトの成り立ちがイギリスですのでキリスト教の影響はあります。また上記の「ちかい」の中にも「神(仏)と国」とあるように、それぞれが信仰を持つ事を奨励しています。これは絶対主の存在、すなわち「私たちはこの地球上に生かされているんだ」ということから「感謝の心」をもつことによって奉仕の意識を養うことにを求めているからです。
 また、カーキ色の制服といろいろな記章、そして規律ある行動という姿から、軍隊を連想される方をいらっしゃるでしょう。これについてもボーイスカウトの創始者が軍人であったことから、その活動的な衣服を導入したことと、前述のチームへの所属意識の涵養、そしてバッジが欲しい・着けたいという子供の気持ちを基にした進歩制度(バッジシステム)を取り入れたことが、現在まで形として引き継がれていますが、軍隊的な訓練(命令による訓練)は一切行っておらず、自発活動により自分を高め、世界の平和と、住みよい地域社会の実現に貢献するための活動を行っています。と言うように目的も方法も精神も「軍隊」とは別のところにあります。

 

お金はかかりますか

 はい、かかります。阿見1団では、団や隊の組織や活動設備の維持、加盟登録や傷害保険等のための育成会費、毎月の活動のための訓練費を納入してもらっています。両方あわせても平均すると月々2,000円弱です。当団では、育成会費は、育成会(阿見1団の活動母体であり、スカウトの保護者で組織します)総会の時(9月)に年額16,000を円を納入します。また訓練費は月500円ですが4ヶ月に1度まとめて2,000を納入してもらっています。
 また、夏季キャンプやスキー訓練等の特別訓練やジャンボリー等の大会参加費は別途会計となっています。

 それと、初期費用として必要な経費は、入団金(3.000円)、制服代(所属する隊によって異なりますが、〜15,000円程度)、野外活動用品(キャンプ用品等)があります。

制服や活動の用品は一度に揃えなくてはいけませんか?

 制服は、それを着用することがスカウトの誇りとなります。たとえ1年しか着ないとしても、自分だけの制服を揃えるようお願いしています。そこにはそのスカウトならではのたくさんの思い出が詰まっていくものですから。

 カブ、ボーイと成長するにつれて、活動の幅が広くなり、活動に必要な用品が多くなっていきます。特にボーイ隊になるとキャンプ関係の装備を揃えなくてはなりません、一度に揃えると結構な出費になります。まずは必要最小限のものを揃え、月々のプログラムに必要なものを順次揃えていくことも可能ですし、例えば「寝袋」のようにカブの時にも使うものであれば、その時にボーイスカウトになってからも使えるようなきちんとしたものを購入するなど、長期計画でも揃えられます。年間プログラムという年間の活動計画が育成会総会の資料の中にあります。それを参考に、隊長にご相談ください。

月にどのくらい活動をしますか?

 ビーバー隊は月2回それぞれ約3〜4時間、カブ隊は月1〜2回、約3〜6時間/回、ボーイ隊は月1〜2回、約6時間/回です。活動は、主に公民館、阿見第1団キャンプ場(若栗運動公園隣)です。

 活動の場所は、その他に阿見中央公民館、若栗運動公園、君原公民館、光と風の丘公園(美浦)、陸平公園(美浦)等の阿見町・美浦村の各施設を利用しています。そのため、活動場所への送迎等は保護者にお願いしています。

勉強の妨げになりませんか?

 子供の意識によって異なりますので、何ともいえません。ただ、言えることは、スカウトの活動は子供の知的好奇心をくすぐり満たしていくものです。子供にとって得意・不得意・好き・嫌い?な様々な活動が、仲間とともに楽しみながら行えるのです。加えて規律や秩序、ルールを守ることの大切さなど、自分自身を律したり、観察力や推理力、集中力や応用力を養いながら、幅広い見識を持てる・・・ということは、学校の勉強にも役立っているでしょう。

 また、スカウトたちは、この運動の特色のひとつである「進歩制度」に取り組みます。この進歩制度は、自分でどの様に取り組むかを考え計画し、実行していきます。達成するとバッジがもらえます。スカウトたちにとってこのバッジは大変魅力的なものであるため、積極的に進歩課目に取り組んでいくのですが、この計画→実行→反省→評価というプロセスが活動を続けていくと自然と身に付いていきます。このことは勉強においても当然反映されることでしょう。そういう意味では、勉強の妨げではなく促進と言ってもいいかもしれません。

わがままや協調性のない子供、引っ込み思案の子供でも大丈夫ですか?

 自分でスカウト活動をしたい! と思っているのであれば、時間はかかりますが、大丈夫だと思います。ただ、ボーイスカウトはしつけや矯正、また集団教育をする団体ではありませんので、誤解されませんように。
 ボーイスカウトの特徴のひとつに「班制教育」があります。これは異年齢のスカウトによって自治組織である「班」を形成し、その中でそれぞれが役割を分担し活動をしていきます。そこで、責任感と連帯感が養われます。また、それぞれの得意分野を出し合うことにより班に貢献し、不得意分野をカバーしあうことで協調性や思いやりの心を、そして先輩・後輩という関係の中から規律や秩序、そしてリーダーシップやフォロワーシップを養っていきます。このようにスカウトが班の仲間、指導者との関わりの中から、自分の在り方と役割を感じ取り、実行していくことで、自己改善がなされると思います。これを我々は個性教育と呼んでいます。

保護者の参加が義務づけられていると聞きましたが・・・

 はい。子供の成長を見守り主体的に関わっていくのは保護者の義務ですし、スカウト運動自体、成人の支援の下で行われるものです。お金を払って子供を預けるというものではありません。前述の活動に必要な経費は、全てスカウト達の教育活動とその環境整備や関係の経費に費やされます。隊長や副長、団委員たちは全て無給のボランテイアで、子供達の健やかな成長を支援するために、情熱をもって大切な自分の余暇をスカウト活動に充てています。

 そのため、カブ隊においては、カブスカウトの3年間のうち1年間を、組の指導者または活動サポーターとして参加していただいています。組の指導者経験者のみなさんによると、子供の成長のいちばん著しい時に、他の子供達と関われたことは、自分の子育てにとても役に立つすばらしい体験だった、との評価をいただいています。
 また、ビーバー隊においては、親子での参加を推奨しています。どうぞ一緒に楽しんでください。
 ボーイ隊以上になると、ハイキング等の安全の確保等の必要な場合に支援をお願いする程度で、年に1〜2回となります。

 また、隊指導者として参加される方もいます。阿見第1団のほとんどのリーダーは、この運動に共感して指導者となった保護者の方々です。

どんな方が指導者になっているのですか?

 みんな子供が好きで、子供達のより良い発達のために、少しでも良いプログラムと活動環境を提供しようと考えている、スカウトの保護者や子供の時からスカウト運動を続けて指導者になった方々です。
 指導者になるには、ボーイスカウト日本連盟の定めた研修を受けなければなりません。その研修は、導入、基本、上級と分かれており、加えて指導者として身につけるべき専門研修もあります。阿見第1団の指導者は、これらに積極的に参加し、指導者としての資質の向上に努めています。

ボーイスカウトに入ると受験で有利になると聞きましたが・・・

 高校や大学の一部(特に推薦)では、合格判定要件のひとつとなっていると聞いています。就職の場合にも有利にはたらくようです。宇宙飛行士の野口聡一さんもボーイスカウトをやっていたことが宇宙飛行士として採用された大きな要因と言っていました。ある高校の先生に聞いた話ですが、高校受験で合格か不合格かのラインに複数の生徒がいた場合、だれを合格にするかを検討する際、ボーイスカウトに入っていることが、その判断材料となるそうです。

春の高校野球の開会式でボーイスカウトが活躍していますが、あの一員となることができますか?

 残念ながら、阿見第1団で活動していると無理です。あのスカウトたちは、大阪連盟のベンチャースカウトの中でも特に優秀なスカウトが選抜されて結成されたチームですので。過去につくばで開催された科学博覧会のように県内で行われる公的各種イベントで依頼があった場合では、活躍できるチャンスはあります。また、スカウトとしてのがんばり次第で、世界ジャンボリーや各種海外派遣に代表スカウトとして参加することもできます。阿見第1団からは、何人ものスカウトやリーダーを海外に派遣しています。
 このようなイベントや派遣に参加することは、子供達が大きく成長するきっかけになります。そのため阿見第1団のリーダーたちは、地区や県連盟に関わって、1つでも多くのチャンスをスカウトに与えられるように頑張っています。

仕事の関係で指導者としての支援はできませんが、子供を入れることはできますか?

 もちろん入れます。ですが、何らかのお手伝いはお願いします。
 指導者・デンリーダー・補助者などのスカウトの指導にあたる役割の他に、組の連絡係、組の集会の場所の提供、インストラクターとしてお持ちの技能での指導、キャンプ装備の輸送、カブのキャンプの食事つくり、空いている畑や土地の提供、活動時の安全監視、家業や仕事を通じた支援など、活動プログラムを行う時に求めに応じて、対応できる支援をお願いします。

入団前に活動の見学はできますか?

 もちろんできます。こちらに連絡先が掲載されていますので、遠慮無くご連絡ください。連絡によって入団を強要するようなことはありません。
 また、阿見第1団の活動が希望のものと異なる場合は、周辺の団もご紹介します。各団それぞれに特長がありますので、時間はかかりますが求めるものに合致する団を探すお手伝いをします。